カスケード定数の設定
1次調節計にDP-Gシリーズを用いることで、カスケード定数abcが使えます。これを設定することでゆるやかに温度を上げ、ハンチングを抑える効果が得られます。
カスケード定数が設定できるのはDP-Gのみです。モード4カスケード1次調節計を選択し、カスケード定数abc の値を入力します。これにより2次側温度を制限します。
1次側の温度が安定するときの2 次側の温度を把握します。例では1次側200℃のとき、2次側は350℃くらいで安定していましたので、100℃余裕を持たせた450℃が上限になるようにabcを決めます。
カスケード定数の設定
カスケード定数を設定するとさらにきれいに
カスケード定数を設定することで、ゆるやかに温度を上げることができます。単純なカスケード制御よりも、きれいな軌跡を描きます。カスケード定数ON/OFFによる比較(1次側)
2次側の温度に制限をかける
カスケード定数を設定するとはどういうことなのでしょうか?2次側の温度に着目すると、カスケード定数ONのほうが温度が低く制限されています。強制的に出力を抑えながら温度を上げているということがわかります。カスケード定数ON/OFFによる比較(2次側)
DP-Gにカスケード定数を設定しよう!
カスケード定数が設定できるのはDP-Gのみです。モード4カスケード1次調節計を選択し、カスケード定数abc の値を入力します。これにより2次側温度を制限します。
a,b,c 決め方のコツ:丁度良い温度+α
1次側の温度が安定するときの2 次側の温度を把握します。例では1次側200℃のとき、2次側は350℃くらいで安定していましたので、100℃余裕を持たせた450℃が上限になるようにabcを決めます。
2次側SVの変動幅 ~a,b,cの計算~
パラメータの役割:a : 変動幅 b : オフセット c : 傾き | |
図の矢印は1次側200℃における2 次側SV の変動幅を示しています。この上下限値の算出方法を示します。 センサスケールが1 次2 次共にK 熱電対の-200~1370℃であった場合、200℃を正規化し、 {200 - ( - 200)}÷ 1570 × 100 = 25.4(%) となります。 |
2次側SV の上限値(正規化値)は a × 100 + b + c × 25.4(最大値100) 2次側SVの下限値(正規化値)は a × 0 + b + c × 25.4(最小値0)となります。 図は(a,b,c)=(0.4, - 20 ,0.85)の例ですので -175℃から452℃が上下限値となります。 (a,b,c)=(1,0 ,0)でカスケード定数演算なしと同等です。 |