カスケード制御の基礎

 
カスケード制御の基本的な内容について説明します。
温度センサとヒータの距離が離れている系において、振動(ハンチング)を抑える効果があります。




「100%の出力をかけて、ようやく温度が上がる系」に有効です。

大きな炉で、温度センサとヒータの距離が長いため、100% の出力をかけてもなかなか温度が上がってこない…
このような状況に心当たりはありませんか?こんなとき調節計を2台連携させるカスケード制御が有効です。
単ループ系カスケード系

「振動(ハンチング)が抑制される」効果があります。


カスケード制御の方が制御性が改善している

カスケード定数でさらにきれいに


DP-G のみで使えるカスケード定数a,b,c を用いると制御性をさらに改善することができます。
詳しくは、カスケード定数の設定方法をご覧ください。

他にも「自己発熱する系」や「温度と流量が連動する系」に効果があります。

ex. 化学反応等で自己発熱ex. 冷却水で温度制御
ヒータによる加熱とは別に、容器内で物質が化学反応した際に生じる反応熱が、容器内温度を上昇させることがあります。このような外乱に対する制御性が改善します。 温度制御を行うために、冷却水の流量を制御する場合があります。このように温度以外の物理量を用いて、温度制御を行う場合にもカスケード制御は有効です。
カスケード制御の基礎